2016年12月30日金曜日

2016年ありがとうございました!




2016年、来店して頂いた皆さん




本当に、本当にありがとうございました!




今年も、ルシエではいろんなことがありました




恒例の流しそーめん、バーベキュー開催はもちろん




バスケ大会への参加に、ゴルフコンペ




競馬サークルの盛り上がり




先日のボウリング大会など




様々な交流で輪が広がりましたね




結婚したカップルの他にも




たくさんの誕生したカップルの幸せな報告もありました




これからも、皆さんの幸せに




少しづつでも貢献できたらと思っておりますので




ルシエを今後も何卒よろしくお願い致します




そして明日大晦日は、今年最後の営業日!




運命の宝くじ大発表会からの




カウントダウンパーティーです




鍋と年越しそばを振る舞いますので




皆さまのご来店、心よりお待ちしております (*´ω`*)















追伸




新年は、1月4日からの営業になります




成人の日の三連休も営業します




みんな~、待ってるよー!








2016年12月17日土曜日

有馬記念観戦~ボウリング大会~クリスマスパーティー!




12月25日のイベントスケジュールが決まりました!




オープンは、なんと午後2時30分




有馬記念を観戦してから




16時よりボウリング大会




そして、20時からクリスマスパーティーを開催します




有馬記念は、代理で馬券購入も出来ます!




馬券を買ったことがない方には




優しくご指南致しますよー




ボウリングは久し振りなんで、僕も楽しみですね




賞品も検討中です




ふるってのご参加お待ちしてます!




そして、大晦日も恒例のカウントダウンパーティーやります!




年越しそばも振る舞いますので




こちらも、ご来店お待ちしております!




12月、ルシエはフル回転で営業してますよー!


























































2016年12月7日水曜日

さぁ、12月・・・




ホント、早いですよねー




今年もあっと言う間に、12月




皆さんは、充実した一年となりましたでしょうか?




ルシエは、少しはお力添えを出来ましたでしょうか?




でも、まだあと一ヵ月あるんで




終わり良ければ全てよし!




ラストスパート、駆けていきましょう




ということで、ルシエは11日、18日の日曜日以外は




年内、全て営業しちゃいます!




皆さん、恋のチャンスを逃さないでくださいねー


















 
 
 
 
 
 
 
 
















   ↑     ↑    ↑    ↑



イラストレーターのさるさん




遊びに来てくれましたー!




上手いのはもちろんですが




描くスピードも凄かったー!!!






























2016年11月25日金曜日

チーズフォンデュパーティー (*´ω`*)




先日は、新着情報でも告知してた




合同誕生日会での




初のチーズフォンデュパーティー (*´ω`*)




多少の失敗はありましたが (笑)




何とか美味しくできましたー




今年も、ホントいろんなフードパーティーをやりましたが




こらからは、さらに寒くなるんで




鍋パーティーなんかを、そろそろ・・・




お客様同士もどんどん仲良くなって




カップルも順調に出来てますね




クリスマスに向けて




みんな、どんどん動きましょう!
































2016年11月18日金曜日

スラムダンク入荷しました!





以前からご希望の多かった




スラムダンクを、ようやく入荷しました!




たま~に忙しくて、お相手が出来ない時




時間を気にせず、漫画に没頭したい時




家飲みバー感を味わいたい方・・・などなど




ぜひ有効活用して下さいね




今後もリクエストになるべくお応えして




いろいろ取り揃えていく予定なので




みなさん、ご期待下さいね (*´ω`*)





















2016年11月8日火曜日

寒いけど・・・外に出よう!




今年もあっという間に、11月




毎日、寒くなりましたねー




そう言う僕も、さっそく風邪をひいてしまいました💦




家に籠りたくなる毎日ですが・・・




クリスマスに向けて、彼氏彼女が欲しい皆さん




外に出ましょう!




ルシエでは、新規のお客様も増えています (*´ω`*)




出会いのチャンスを逃さないでくださいね




そんな新規のお客様のリクエストにお応えして




今週末の金曜日土曜日は、今年最後のタコパーやります!




出会いの輪を広げていきましょう




皆さまのご来店、心よりお待ちしております




 
 




































2016年10月28日金曜日

マスターの恋ばな⑨-決意編ー



僕の恋ばな第9弾です。

お時間のある方は、読んでみてください。







その後、優美とは何もないまま、静かに時は流れ、季節はクリスマスシーズンを迎えた。

街には、幸せそうなカップルや、家族連れがそこかしこと賑わい、笑顔や笑い声で溢れかえっていた。

そんなある夜、仕事を終えた僕は、ひとりデパートのブランドショップに立ち寄っていた。

クリスマスプレゼントを買うためだった。

そして、正月休みに入った12月末、僕は再び杏子の元へと飛び立って行った。



「ただいま」

空港で出迎えた杏子相手に、僕は思いっきりの笑顔でそう言った。

「おかえり」

しかし彼女は軽い笑顔でそうとだけ言うと、、意味ありげな顔でこう続けるのだった。

「今から、この前話した会社に行こう」

「えっ」

「もう話つけてあるから」

「今から・・・」

彼女は大きく頷いた。

彼女が言うその会社の大体の話は、確かに電話で聞いてはいた。

でもあまりの唐突な話に、正直僕は戸惑わざるを得なかった。

「ちょっと、早すぎない?」

だから、すぐにそう訊き返した。

「まぁ、とりあえず話聞きに行くだけだから。今日じゃないと、明日から会社も正月休みに入っちゃうし。大丈夫、黒田社長はすごくいい人だから」

だが焦る僕とは対照的に、彼女は淡々とそう答えた。

「着替えなくていいの?」

そう訊く僕にも、

「そんな堅苦しいとこじゃないから」

彼女はあっさりとそう答えた。

こうして僕は十分に納得がいかないままも、彼女とその会社に向かうはめになった。

杏子にはめられた・・・そうも思ったが、内心はまんざらでもないのだった。




ほどなくして僕らは、街中にあるその会社に到着した。

塗装の剥げも所々に見られるビルのテナントの三階に入ったその会社は、建築関係の小さな設計会社だった。

想像していた感じとは、いささか違った。

「おう、来たか」

恐る恐る中に入ると、一人の男性が笑顔で僕らを出迎えた。

普通のサラリーマンとは到底思えないその男性は、体格がすごく立派で、見るからにバイタリティーに溢れていた。

杏子が目で、その男性が黒田社長であることを僕に伝えた。

「はっ、初めまして・・・」

僕は慌てて、そう挨拶をした。

「まぁ、そう堅くなんなや。とりあえず中入って」

さらに顔を崩して、黒田社長はそう言うと、すぐさま僕らを応接室に案内した。

「ね、いい人でしょ」

向かう途中、杏子が僕の耳元でそう囁いた。

僕はほっとした表情を浮かべながら、小さく頷いた。

そして案内された応接室で、僕らは始終和やかな雰囲気のまま話を進めていった。



話を聞くと、会社は黒田社長が若い時分に脱サラをして、一人で立ち上げた会社だった。

社員は三十代前半の若い人ばかり、僅か七人程。

だが小さいながらも活気に溢れ、雰囲気がいいのは何となく分かった。

僕は、建築の設計に関してはズブの素人だったので、そんな不安も隠さずに訊いてみた。

すると、黒田社長は穏やかな顔つきで、

「誰もが初めは、分からないところから始まるんだよ。これから勉強をして、資格なり何なり取っていけばいいから・・・」

優しくそう言ってくれた。

僕はそんな社長の器のでかさに、迷わず敬意を払わずにはいられなかった。

さらにそこに、これからのやりがいを見つけられそうな気もした。

話は、それからもトントン拍子に進み、僕は何と、仮内定くらいのお話まで頂いた。

おまけに入社は、来年の四月からでもいいと言う。

僕にとって、何の不満もない話ばかりだった。

そして一通り話が終わると、社長は最後に熱くこう言った。

「やる気があるなら、すぐにでも来い。待ってるから!」

「はっ、はい」

圧倒的な社長の存在感に少々びびりながらも、僕はしっかりとそう答えた。

そんな僕の隣では、杏子がずっと満足そうな顔を浮かべていた。



家に向かう車中、僕はこれからのことをずっと考えていた。

そしてある程度の決意を、この時すでに固めてもいた。

黒田社長と会社にはそれくらい、僕を惹きつけるものがあった。

「行って良かったでしょう」

そんな僕の隣では、変わらず杏子が嬉しそうに会社や社長の話をあれこれ語っていた。


実はその会社は、彼女のお兄さんの紹介でもあった。

僕は彼女のお兄さんとも親交があり、少なからずお世話にもなっていた。

だから、僕はもう、後戻りできない状況にもある意味立たされていた。

でも、僕は、それでもいいかなと思っていた。

何故なら、僕は、とにかく前に進みたかった。

自分の居場所が、どうしても欲しかった。



「少し遅くなったけど、はい、これ」

その日の夜、僕は買っておいたクリスマスプレゼントを杏子に渡した。

「うわぁ、ありがとう。何だろう・・・?」

彼女は嬉しそうにそう声をあげると、僕が渡した手提げの付いた紙袋の中から、リボンで結ばれた小さな箱を取り出した。

「えっ・・・」

彼女は少し驚いた声を漏らしながら、そのリボンを丁寧に取ると、今度は小箱の中からさらに小さなケースを取り出した。

そして、そのケースを開けた瞬間、彼女は黙り込んだ。

さらにそれをゆっくりと手に取ると、しばらく見つめていた。

「ありがとう・・・」

しばらく経ってから、ようやく彼女はそう口にした。

かと思うと、いきなり静かに涙を流し出した。

僕がプレゼントしたのは、有名ブランドの指輪だった。

ずっと彼女が欲しがっていた。

彼女はその後も一時も涙を止めることなく、ただじっとその指輪を見つめていた。

そんな彼女をたまらなく愛おしく思った僕は、「貸してごらん」そう言って、彼女の手から指輪をそっと奪うと、それを彼女の左手の薬指にゆっくりと填めた。

そしてなおもひたすら泣き続ける彼女に、静かにこう告げた。

「俺、会社辞めるよ」

彼女が、言葉を返すことは無かった。

ただただ何度も、小さく頷いていた。

そんな彼女を、優しく、そっと、僕は抱き寄せた。



こうして、この日、僕は会社を辞める決意をした。

無論それは、優実との完全なる決別をも意味した。

でもこの時の僕に、もう迷いなどなかった。

ただひたすら、自らの決断を信じることにした。




正月休みを終えて大阪に戻った僕は、まず退社時期を考えていた。

あれこれ悩んだ結果、少しでも早いほうがいいと思い、三月を新しい就職先の準備期間にすべく、二月いっぱいでの退社を決めた。

退社にあたっては、最低でも辞める一ヵ月前に退職願いを提出する必要があった。

だがそれよりもまず先に、僕は退社する意を後藤係長に報告せねばならなかった。

ここが、一番のポイントだった。

そう、僕には円満に会社を辞める理由が必要だった。

期待して僕のことを取って頂いた課長や係長を満足させる正当な理由が、僕には必要だった。

本当の理由は別にあった。

でもその理由を、僕が言える筈もなかった。

だから僕は、また嘘をつくことにした。




迎えた、一九九三年の一月二十九日。

その日、僕は、普段より三十分程早く出社した。

後藤係長一人だけがその時間に会社に来ていることを、僕は知っていたからだ。

「おはようございます。係長、ちょっと話があるんですけど・・・」

席に着くや、僕は神妙な顔つきで係長の元へと歩み寄っていった

「なんや・・・、辞めるんか?」

係長は、いきなりそう言ってきた。

「え・・・、あっ・・・、はい・・・」

唖然とした。

言葉が出なかった。

「珍しく早く来たから、そんなことかと思ったわい」

係長は、事も無げにそう言った。

「すみません・・・」

うつむく僕に、さらに係長はこう続けた

「で、理由はなんや?」

「えーっと・・・」

僕が、一瞬言いにくそうにすると、

「うちの課の仕事が嫌で辞めんのか?」

係長は、すかさずそう訊いてきた。

「いえ、それは違います」

僕ははっきりとそう答えた。

「じゃあ、なんや」

「えーっとですね、非常に言いにくいんですけど・・・、自分ですね・・・、地元に長く付き合ってる彼女がいましてですね・・・、こっちに連れてこようかなとも考えてたんですけど・・・、実は彼女、体があまり丈夫な方じゃなくてですね・・・、こっちじゃあまり環境が良くないということで、彼女の両親の反対もあって連れてこれないんですよ。そうしたらですね・・・、必然的に僕が帰るしかなくなった訳でして・・・、今の僕の仕事状況なら、新プロジェクト前ということもあって、時期的に迷惑が掛からない
かなともと思いまして・・・ですね・・・、それも含めて決めました。」

僕は何度と言葉を詰まらせながらも、何とかそう言い終えた。

ただその顔は、すっかり紅潮しきっていた。

手には、尋常とは思えないほどの汗も掻いていた。

係長はというと、その間、ずっと静かに聞いてくれていた。




そして、これが、考えに考え抜いた末に出した、僕の「嘘」だった。

無論、「仕事が嫌で辞める」なんて、死んでも口に出来なかった。

そんなこと、出来る筈もなかった。

これなら何を言われようと円満に退社出来る、引き留めようがないと、僕が必死でひねりだした苦肉の嘘だった。

彼女の病気を、さらには現在の仕事状況を盾にするといった、それは卑怯なやり方だった。

でも、この時の僕には、これ以外思いつかなかった。

いや、これ以上の完璧な理由は、他にはなかったと思う。



「次の就職先は、考えてあるんか?」

少し間を置いてから、係長が口を開いた。

「はい、小さいですけど、建築関係の設計会社を考えています」

「そうか・・・、そこまで考えてるんだったら、話は分かった。もう、留めても無駄だな」

係長は、酷く残念そうにそう言った。

「すみません・・・」

僕は、たまらず俯いた。

「じゃあ今日言いに来たってことは、二月いっぱいってことだな」

「はい、出来ましたら・・・」

「分かった。すぐに課長に報告しとくよ」

「すみません・・・。よろしくお願いします」

僕は最後にそう口にすると、深々と頭を下げた。

そしてバツが悪そうに、係長の元を離れていった。


僕は、すぐさま自分の席に戻った。

二人を、何とも言いようもない重苦しい空気が包んだ。

そんな空気にいたたまれなくなった僕は、トイレに行く振りをして部屋を出て行った。



僕は、その場に居れなかった。

こんなどうしようもない僕に期待をかけてくれた係長に、これ以上合わせる顔がなかったからだ。

僕は、トイレの窓から、たまらず天を仰いだ。

そして、係長に何度も何度も詫びていた。

そんな僕の心は、誰にも言えない嘘や隠し事で溢れて、もうパンク寸前だった。

胸の奥が、異常なまでに苦しかった。

でも僕は必死でそれを抑えて、悠然と偽善者を振る舞い続けた。

僕にはただ、そうする以外になかった。




三日後、二月いっぱいでの僕の退社が正式に決まった。

僕の退社は、しばらくは秘密だった。

一週間ほど経ってから、僕は、仲の良かった同期の連中数人にだけ、そのことを告げた。

「ホンマに・・・」

「寂しくなるね」

皆、突然のことに酷く驚き、悲しんでもくれた。

でも、僕の理由にそれなりの理解を示してもくれた。

「ホンマは仕事が嫌で辞めるんちゃうん?」

僕の本音を聞き出そうと、そう確信を突いてくる奴も中にはいた。

でも僕は、彼女の病気のみを理由に挙げて、それ以上を語ることはなかった。

本当の理由は、誰にも話さなかった。

もし本当のことを少しでも誰かに話してしまえば、それはそのまま係長の顔を潰すことになってしまうからだ。

すっかり汚れてしまった僕でも、最低限の常識だけは持ち合わせていた。


そして、優美には言わなかった。

田舎の彼女が理由で辞めるなんて言える筈もなかったし、また今さら言う必要もないと思ったからだった。




二月中旬の土日の休日に有給を重ねて三連休にした僕は、再び九州へと飛び立っていった。

仮内定を頂いていた例の会社に、就職の意を告げるためだった。

「こちらで、四月から働かせてください」

黒田社長相手に、力強く僕はそう言った。

「そうか。じゃあ待ってるぞ」

社長は、満面の笑みで熱くそう言った。

こうして、この日、僕の再就職が正式に決まった。

僕は、自分の進むべき道が決まったことに、随分とホッとしていた。

そんな僕の隣では、杏子が感極まった顔をいつまでも浮かべていた。

杏子は、この時、三十歳の誕生日をおおよそ一カ月後に控えていた。

この就職は僕以上に、二十代最後の彼女への最高のプレゼントとなった。

そして、この時、僕はこれからの人生をずっと杏子と共に歩んで行くことを、さらにしっかりと心に決めるのであった。




翌月曜日に出社すると、僕のデスクの上には大量のチョコレートが置かれてあった。

昨日はバレンタインデーで、僕が有給を取った金曜日に多分届けられたものだろう。

杏子からはその日、高価なスーツをプレゼントされていた。

一足早い、彼女なりの就職祝いだった。

そんなチョコレートやらは、当然義理と言う名の代物ばかりだったが、数だけは結構自慢できるほどだった。

「すごいね」

先輩達から、羨望の眼差しで見られた。

「でも全部義理だし、返すのが大変ですよ」

ただそう言いながらも、僕は少しばかりの優越感に浸っていた。


一つ一つ確認していると、その中にひと際目につく可愛い袋があった。

優美からだった。

瞬時に、胸の鼓動が騒め始めた。

僕ははやる気持ちを抑えるように、その袋を丁寧に開けた。

すると中には、可愛い小箱と共にメッセージカードが添えられてあった。

小箱には目もくれず、僕は恐る恐る、そのメッセージカードを取った。

そして、ゆっくりと開いた。

するとそこには、一言こう書かれてあった。


「 大好きだよ From  優美 」


その言葉を見た瞬間、僕は胸が締めつけられる想いでいっぱいになった。

同時に、激しい衝動が一気に襲っても来た。

苦しかった。

切なかった。

だって、やっとの思いで忘れることの出来た筈だった優美の存在が、土足で僕の中に踏み込んで来たからだ。

僕はもう、何が何だか分からなくなっていた。

何がなんだか。

そして、ただこの想いだけが、目まぐるしく脳裏を駆け巡っていた。


何でいまさら・・・  

もう遅いよ・・・


何度も何度も。

ぐるぐると、ぐるぐると。

気付けば僕の瞳は、今にもこぼれんばかりの涙で溢れていた。

そして、すぐにでも優美に会いに行きたかった。

すぐにでも。


でも、出来なかった。

出来る筈がなかった。

遅かった。

遅すぎたからだ。

そう、この時の僕には、もうどうすることも出来なかった。

僕は周りの視線など一切気にせず、いつまでも、ただいつまでも、そのメッセージカードを握り締めているのだった。




同じ日、僕の退社を課員全員が知ることとなった。

それは瞬く間に、会社中に知れ渡ることとなった

僕は昼休みになると、チョコレートをくれた女の子達にお礼を兼ねて会いに行った。

「辞めるんやってね。で、ホンマに結婚すんの?」

僕の顔を見るや、皆驚いた様子で一様にそう訊いてきた。

「うん、まぁ・・・。すぐにやないけどね・・・」

僕は苦笑いを浮かべながら、そう頷くしかなかった。

でもそんなことより、恐ろしい悲惨な状況が、手ぐすねを引いて僕を待ち構えていた。

そう、僕は男でもあるにも拘らず、「結婚退職」扱いになっていたからだ。

皆、僕の退職を悲しんでくれながらも、そのことについては笑うのを堪えきれない様子だった。

笑える気分でなかった僕も、自分の蒔いた種とはいえ、彼女らに合わせて笑うしかなかった。


だが、この事態が、僕に思わぬ心境の変化をもたらすこととなった。

優美にだけは、そう思われたくなかったからだ。

この話が、そのまま彼女に伝わるのだけは、どうしても嫌だった。

だから最後に、僕の本当の気持ちを知って欲しい、伝えなければならない、そう強く思った僕は、
もう一度ちゃんと会って話がしたい、そう思い直した。

「ちょっと話したいことがあるんやけど・・・」

意を決して、僕は彼女に電話を掛けた。

「うん、分かった・・・」

彼女は、暗い感じながらも、会うことを承諾してくれた。



こうして、僕らは会うことになった。

あのライブの日以来、約二か月の時を経て・・・。





























第9弾決意編、いかがでしたか?

そして、次章は遂に最終話です!

ここまで、続けて読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。

最終章、ぜひ期待して下さいね!






2016年10月17日月曜日

ハロウィーンの季節がやって来ました!





すっかり寒くなって




この季節がやって来ましたね




そう、ハロウィーンパーティー!




今年は、月曜日と微妙ですが




最近すっかり定着した、年に一度のこのイベント




せっかくだから、皆で楽しんじゃいましょう!




月曜日に来れない方は




前の週の28日でも29日でも大丈夫です




今年も仮装してきた方には




シャンパン1杯サービスしますよー




みんなで、盛り上がりましょう!





















飾りつけを手伝ってくれた、おやびん、きのぴー




めっちゃ、ありがとう!












2016年10月4日火曜日

ルシエから結婚カップルが生まれました!




OPENして3年




ついに、ルシエから




結婚カップルが生まれました!




いやー、めでたいですよね !(^^)!




これまで、カップルはたくさん作ってきましたが




ついにと言いますか




この時をずっと待ってました!




今後も、2組目、3組目と報告できるように




頑張っていきます!




お二人、お幸せにねー




























2016年9月17日土曜日

おかげさまで3周年、感謝の言葉しかありません(*´ω`*)




来週の9月20日をもちまして




ルシエはおかげさまで




無事3周年を迎えることとなりました!




振り返れば、あっという間な感じもしますが




これまで、ホントいろいろなことがありましたので




この数字は、本当に感慨深いものがあります




とは言え、これも日頃からご厚意頂いております




お客様のおかげであると、深く感謝しております




今後も初心を忘れずに




いつでも気軽に立ち寄れる出会いの場の提供と




一組でも多くのカップル作りにまい進していきたいと思いますので




引き続きご愛顧のほど、宜しくお願い申し上げます














2016年9月12日月曜日

シルバーウィーク期間中、24日まで休まず営業します!




お盆が終わったと思ったら




もうシルバーウィークに突入ですね!




ルシエは、本日12日の月曜日から




24日の土曜日まで、元気に休まず営業します!




期間中は、オープン3周年を迎えるということもあって




たこ焼きパーティー、お好み焼きパーティー




餃子パーティーの何かしらやってます!




みんなで、ワイワイ作りましょう!




友達の輪を広げながら、彼氏彼女探しを




皆さんのご来店、心よりお待ちしております




































2016年9月5日月曜日

誕生日パーティー!




ルシエでは、常連さんの誕生日パーティーを




常連さん同士で、定期的にお祝いしています




誕生日をみんなにお祝いしてもらうって




やっぱりいいですよねー




誕生日を寂しく過ごすのが嫌な方が




もしいらっしゃいましたら




ぜひ常連さんになって、みんなで楽しく過ごしましょう!




愉快な仲間たちが、盛り上げてくれますよ (*^-^*)




ちなみに、ルシエでは




月2回来店すれば




立派な常連さんですよー!































 
 
 
 
 
 
 

2016年8月22日月曜日

大成功の初ライブ!




先日開催した、ルシエ軽音部による




初のアコースティックギターライブ




中には、感動して頂いたお客様もいたりなんかして




まずまず成功だったんじゃないでしょうか (*´ω`)




にしても、緊張しましたー💦




メンバー全員ガチガチでした




でも、こういう機会はめったにないので




とてもいい経験が出来ました!




拙い演奏で、申し訳ありませんでしたが (ほとんど、僕ですが・・・)




来て頂いた皆さん




本当にありがとうございました!




またやりたいですね




と言いたいところですが




しばらくは、いいかなー 笑





























 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2016年8月8日月曜日

お盆期間中も、もちろん営業します!




お盆期間中は




14日の日曜日のみ、お休みして




その他の日は、通常通り




18時から翌3時まで営業します!




最近は、新規の女性のお客さんも増えています




お時間のある男性の皆さん




ぜひ遊びに来てくださいね (*^-^*)




女性の皆さんも、登録男性どんどん増えています




友達、彼氏が欲しい方は、ぜひ一度




勇気を出して、遊びに来てくださいね




絶対に後悔させません




きっといいことありますよー!




そして、2016年第二回目の流しそーめんの日程が




8月26日、金曜日20時からに決まりました!




まだ体験されてない皆さん




この機会にぜひいかがですか?




まだまだ熱い夏を、




みんなで吹き飛ばしましょう!



























お茶目なわたくしマスターが




盛り上げていきますよー (*´ω`*)


















2016年8月2日火曜日

ルシエ初のライブ開催!





来週の8月11日の木曜日




ルシエ軽音部初の




アコースティックギターライブを開催します!




1部は21時~、2部は0時半~スタートです




チケット等は特にありませんので




普段通り、お気軽にご来店下さい




メンバーは、シンガーYUKIと




メインギタリストのDIGO




そして、サブボーカル兼サブギターのわたくしMASTERで




今回は演奏します (2部にはCHISATOも参加します)




なにぶん初めてなもんですから




拙いライブで、お見苦しい点も多々あるとは思いますが




私を始め、皆必死で練習してますので




温かい目で見守ってくださいね (*´ω`*)




皆さんのご来店、心よりお待ちしております









































2016年7月29日金曜日

バーベキュー報告!




日曜日のバーベキュー




参加して頂いた皆さん、本当にありがとうございました!




そして、お疲れ様でした (*´ω`*)




好天気の割には、思ったほど暑くなく




最高のバーベキュー日和になりました!




たくさんの方に楽しかったと言って頂いて




感謝感謝です (*^^*)




お客様同士の交流もいっそう深まって、嬉しい限りです




来年以降も、ぜひ続けていきたいですね!

























































2016年7月12日火曜日

ゆっくり、じっくり運命の人を!




最近、電話でのお問い合わせも多いんですが




ルシエはゆっくり、じっくり




ある程度時間を掛けながら




運命の人を探すバーです




すぐにでも、彼氏彼女が欲しいというご意見も




もっともだとは思いますが




年齢を重ねるとともに




そうそう、運命の人と出会えるのは




やはり簡単なことではないですよね




ルシエは、時間をかけて




長続きをするカップル作りを




果てや、その先の結婚までを見据えています




ある程度相手のことを分かってからの方が




上手くいったり、長続きするのではないかというのが、僕の持論です




婚活バーを唄ってて、即効性がないとこに




ご迷惑をお掛けしておりますが




ご理解のほど、よろしくお願いします




ルシエでは、この夏




バーベキュー、アコースティックギターライブ




サマージャンボ宝くじ発表会、第二回流しそーめん




と、イベントでの出会いも数々ご用意しております




容姿や年齢、スタイルへのこだわりも、もちろん大事ですが




いろんな方と話をしながら、自分と波長が合う方を




ゆっくり探してみませんか?




皆様のご来店、心よりお待ちしております (*^-^*)































第一回の流しそーめん




たくさんの方に喜んでいただき




本当にありがとうございました!




まだ経験されたことのない方




8月末予定の第二回流しそーめん




ぜひいかがですかー?






2016年7月2日土曜日

流しそーめん、今年もやっちゃいます!




昨夏、大好評(多分)だった




流しそーめん、今年もやっちゃいます!




日時は、来週の7月9日の土曜日、20時くらいから




会費は、男性は3000円~4000円




女性は1500円~2000円です




女性は、浴衣を着て来て頂けたら




盛り上がって、嬉しいですね (*^^*)




皆さまのご来店、心よりお待ちしてます




蒸し暑い夏を




みんなで吹き飛ばしましょう!!!

























2016年6月27日月曜日

バーベキューの日程決定!




今年のバーベキューの日程が決まりました!




7月24日の日曜日、午後1時より




去年と同じ、青葉の森公園で行います




会費は男性3000円、女性は2500円です




飲酒をされる方は、最寄りの京成線千葉寺駅まで送迎も致します




雨天時は、小雨の場合は決行




大雨の場合は、ルシエ店内でやっちゃいます (*^^*)




当日のLINEのタイムラインでご確認ください




男性は、会員さん限定になりますので




参加ご希望の方は、ぜひこの機会に




何かとお得な登録をお薦めします!




皆さまのご参加、ふるってお待ちしてます




熱い夏を満喫しましょう!

























2016年6月20日月曜日

平均滞在時間は4時間超ー!




一度でも、来ていただいた方は




お分かりだと思いますが




ルシエは、他のバーとは一線を画した




とにかく変わったバーです




常連さんの中には




家飲みしてるみたい




午後11時を過ぎると、突然スナックになる




なんて意見もありますが




少し否めないところも・・・




まぁ一言では語れないので、一度来てみてください




お一人の平均滞在時間が、4時間を超えるくらい




居心地がいいですからー




もちろん、面白さだけを追求してやってるわけではありません




婚活にも、真摯に取り組んでおります




真面目にカップル作りをしております!




騙されたさと思って、ぜひご来店お待ちしてます (*'ω'*)






                                                                       


















2016年6月13日月曜日

宝くじ部、結果報告!




先日の木曜日、宝くじ部でグループ買いした




ドリームジャンボの発表会を行いました!




結果は残念でしたが、気心知れた仲間との




ドキドキの時間は、ホント楽しかったー (*^^*)




抽選日までの二週間、たくさんの夢も語り合いましたね




継続は力なり、今後も続けていきます!




みんなで、海外バカンスの休日をぜひ叶えましょう (*^^*)




次回は、7月6日発売のサマージャンボ




一口10枚から、メンバー随時募集中ですので




皆さんのご参加、ふるってお待ちしております!





























早く、小金持ちになりたーい 笑





2016年5月31日火曜日

マスターの恋ばな⑧-再会編ー



僕の恋ばな第8弾です。

お時間のある方は、読んでみてください。





それからの僕は、覇気のない毎日を過ごし続けた。

飲みに行くこともなかった。

笑える気分でなかったからだ。

カラオケにも行かなかった。

騒ぐ気分にもなれなかったからだ。

好きだった競馬もやらなかった。

燃え上がる情熱すら、沸いてこなかったからだ。

そう、何をしても、何を見ても、何も感じない

無気力、無感動な人間へと、僕は変わってしまっていた。

闇雲に、虚しい日々を過ごし続けていた。

そして、ひたすら優美からの連絡を待った。

待ち続けた。

しかし半月が過ぎても、一ヵ月を過ぎても、彼女から連絡が来ることはなかった。



待っている間は、僕にとって辛い日々の繰り返しだった。

僕は、次第に壊れていく自分を感じていた。

気付くとそんな僕は、彼女が夫に抱かれているのではないかという、強い猜疑心まで抱くようになっていた。

胸の奥が、どんどんと苦しくなっていった。

追い込まれてもいった。

そして、追い込まれた僕は、またしても過ちを犯してしまうのだった。


僕は待った。

自分なりに、待ったつもりだった。

我慢したつもりでもいた。

でも、一ヵ月という時間は、僕には長すぎた。

あまりに長すぎた。



その日、残業を終えた僕は、駅までの帰り道に、公衆電話に立ち寄った。

そして、何かに取り憑かれたように、ボタンを押していた。

そう、どうしても優美と話がしたかった僕は、気付けば彼女の自宅に電話を掛けているのだった。



その時の僕に、後先の考えなどある筈もなかった。

彼女に会いたい・・・ 彼女の声が聞きたい・・・

ただ、その思いだけだった。



「はい、西岡です」

運よく、彼女が電話に出た。

「も、もしもし・・・俺だけど・・・分かる?」

「はい」

随分と、冷たい口調だった。

近くに、旦那の西岡さんがいると思った。

でも、一応訊いてみた。

「今・・・旦那さん・・・いるんだよね・・・?」

「はい」

彼女は、やはり冷たくそう言葉を返すだけだった。

「ご、ごめん・・・掛けちゃいけないのは分かってたんやけど・・・どうしても、どうしても話がしたくて・・・」

「はい」

彼女は何を訊いても、「はい」しか言わなかった。

「ホントにごめん、もう二度と掛けないから・・・」

彼女の冷たい返答に、僕はたまらずそう口にしていた。

でも必死に思い直して、勇気を振り絞ってこう言った。

「あの・・・短い時間でもいいから・・・会えないかな・・・」

僕はもう、しどろもどろだった。

「はい、分かりました。では、失礼します」

しかし、そんな僕の言葉にも、彼女はやはり冷たくそう言って、一方的に電話を切った。

最後の最後まで、決して微塵の隙も見せることなく、完璧なまでに、他人を演じきった。



僕は、この時受け取った。

そして、気付かされた。

それが、彼女が出した答えだと。

不倫という汚れた関係の、今まさに終焉の時を。



電話が切れた後も、僕はその場から動くことが出来ないでいた。

受話器を握りしめたまま、暫く立ち尽くしていた。

僕は、自らの犯した愚かな行為に今さら気付き、ただただ後悔するだけだった。

「プー、プー・・・」

そして、その通話音だけが、いつまでも耳にこだまして離れなかった。


僕は、彼女を裏切った。

そして、再び傷つけた。


そう、僕は、待つと決めた筈だった。

彼女が、僕に会いたくなる、その日まで。

僕は、不倫という絶対領域のルールの中で、最大の過ちを犯した。

そして、それは、簡単に許されることの出来ないほどの、大きな過ちだった。



その日以来、僕が彼女と連絡を取ることはなかった。

当然のように、彼女から連絡が来ることもなかった。

僕らはこの日を境にして、まさにその関係に終止符を打とうとしているのだった。



すべては、僕が優美を愛しすぎたことが原因だった。

彼女の存在が、僕の中で大きくなり過ぎてしまったからだ。


思えば、左遷を告げられたあの日、僕は会社を辞めることも少しは考えた。

でも、その思いは、すぐに消え去った。

優美の存在があったからだ。

彼女の存在があったから、彼女が傍にいてくれたから、その思いはすぐに消え去った。

でも、彼女が傍にいない今、彼女を失ってしまうかもしれない今、僕は会社にいるその存在意義すら、無くしてしまおうとしていた。

新しい配属先で、何とか頑張ろうともした。

自分なりに、努力もしようともした。

でも、優美とのことを少しでも忘れさせてくれるほどに、僕の仕事への情熱が再び燃え上がることは悲しくもなかった。

自分に、嘘はつけなかった。

僕の小さなプライドが、それを邪魔した。

配属されて二か月弱、僕はデータ整理を黙々とこなす日々を過ごし続けていた。

ただ、ひたすら・・・。

だから、僕にはもう、居場所がないように思えた。

行き場さえ見失っていた。

そして、行き場を見失った僕が、最後に辿り着いた場所は、杏子だった。

杏子しか、いなかった。

僕は今まで言えなかった真実を、遂に彼女に語り始めた。


「俺、二ヶ月前、部署変わったって言ってたよね」

「あー、うん」   

「あれ、実は、半分左遷されたようなもんだったんだよね。格好悪くて、ずっと言えなかったけど・・・」

「えっ・・・」

突然の告白に、彼女はただただ吃驚していた。

「それで、今いる部署は、正直あんまりやりたくない仕事なんだよね」

僕は、すべてをさらけだした。

「そうだったんだ。最近少し元気なさそうだったから、なんかあったのかなぁとは思ってたんだけど、そんなことがあったんだ」

「うん・・・」

「でも、そんなのすぐ言ってくれたらよかったのに。私に格好つけてどうすんの」

彼女は、少し怒るかのようにそう言った。

「ごめん・・・」

僕は、今にも泣きそうな声になっていた・

「でも、本当にやりたくない仕事だったら、無理して頑張る必要はないんじゃない。生きてれば、確かにいろいろと我慢する時があるかもしれないけど、人生は一度しかないんだから。もし本当に嫌だったら、最悪こっちに帰ってくればいいよ。そしたらそん時は、一緒に仕事探そう。やりたいこと、一緒に見つけよう」

彼女は、最後には諭すかのようにそう言った。

しかしその言葉の数々は、傷ついていた僕が、まさに待っていた言葉ばかりだった。

ずっとずっと、待っていた。

僕の目は、もう今にもこぼれんばかりの涙で溢れているのだった。


思えば、左遷を告げられたあの日以来、僕は誰にも悩みを打ち明けることなく、誰にもすがることなく、毎日気丈に振舞って生きてきた。

どんなに辛くても、どんなに落ち込んでも、決してそれを他人に見せるようなことはなかった。

でも、僕はそんなに強い人間じゃない・・・

僕は誰かに慰めてもらうのを、優しい言葉を掛けてもらうのを、本当は、ずっとずっと待っていたんだ。

深い深い闇の中であてもなく彷徨い続ける僕に、杏子がそっと手を差し伸べてくれた。

悲しみで凍てついた心に、そっと火を灯してくれた。

僕は、杏子に救われた気がした。

行き場さえ、見つけた気がした。

「とりあえず、今週末の連休にでも帰ってくれば?これからのこと少し話しよう」

彼女は、そう続けた。

「うん、そうだね・・・」

彼女の優しい言葉に、僕は躊躇なくそう返事をしているのだった。

そして、迎えた11月最終週の金曜日、仕事を終えた僕は、その足で杏子の元へと飛び立っていった。




「おかえり」

満面の笑みで、杏子が僕を出迎えた。

「ただいま」

彼女の笑顔に連られるように、思わず僕も笑ってそう返した。

あの日以来、久々に会った彼女は、その笑顔から随分と体調も良さそうに見えた。

そんな彼女の姿を目の当たりにした僕は、沈み切っていた心が、瞬時に高まっていくのを感じた。


その後、すぐに杏子の自宅に戻った僕らは、その夜いろんな話をした。

それまでの長い空白を埋めるかのように、何時間も何時間も夢中で語り合った。

二人は、溢れんばかりの笑顔に包まれた。

そして、夜が更けると、僕らは久し振りに躰を重ね合った。

激しく、激しく。

何度も、何度も。

僕は、彼女の深い愛に包まれて、見失っていた自分を取り戻そうとしていた。

気付くと、そんな彼女の温かい胸の中で、安らかに、穏やかに、いつしか僕は深い眠りに就いているのだった。




翌朝は、やけに気分よく目が覚めた。

こんなにぐっすり眠れたのは、久し振りな気がした。

窓を開けると、澄み切った青空がどこまでも限りなく広がっていた。

この時期にしては珍しいくらいの、暖かな陽気だった。

そんな陽気に誘われるように、僕らは午前中早くから外出をした。

まずはショッピングをして、欲しかった服を買い漁った。

昼食を洒落たレストラントで済ませると、ボウリングにカラオケにと、遊び回った。

僕はそれまで溜まっていた何かを発散させるかのように、とにかくはしゃぎまくった。

その姿は、何かを吹っ切るかのようでもあった。


その後自宅に戻ると、今度は杏子の手料理を思いっきり堪能した。

それは、高級レストランに負けないほどの味だった。

そしてその食事を済ませると、僕らは再び躰を重ね合った。

心ゆくまで、愛し合った。

二人はまるで、付き合い始めた頃に戻ったかのようだった。

僕は、彼女と過ごしたこの二日間で、見失っていた自分を完全に取り戻しかけていた。



さらに、彼女は、別に僕がそう言った訳でもないのに、職探しも始めてくれていた。

「すぐに答えは出せないけど、これからゆっくり考えるよ」

僕は特別言葉にはしなかったが、感謝をせずにはいられなかった。

「じっくり考えてから、答えは出せばいいから」

彼女は優しい微笑みを浮かべながら、そう言葉を返した。

「じゃあ、次は正月休みに」

「うん、待ってる」

そして、笑顔の彼女が見守る中、僕は大阪へと飛び立っていった。


飛行機の窓から、心穏やかに僕は絶景の夜景を見つめていた。

その姿は、大阪から飛び立つ二日前とは、明らかに別人だった。

そしてこの時、会社を辞めて杏子の元へ戻ることが、僕の選択肢の大きな一つになっているのだった。





季節は、寒さがやけに肌に沁みるようになってきた、12月を迎えた。

僕の仕事はと言うと、相変わらずだった。

データ整理やレポート作成を黙々とこなし続ける僕だったが、さすがにそのことに少し苛立ちを隠せないでもいた。

優美とはあの日の電話以来、社内で会うことはなかった。

連絡を取り合うことも、勿論なかった。


しかし、僕はこの時は、本当は、彼女とすごく会いたかった。

会って、あの電話の一件のことを、謝りたくて仕方なかった。

でも、彼女に嫌われてしまったと、どうしても思わざるを得ない僕は、彼女に会いに行くことも、連絡を取ることも、やはり出来ないでいた。

彼女にこれ以上を嫌な思いをさせたくない、迷惑を掛けたくない、すべてはそんな思いからだった。

そして、僕はこの時、すでに彼女を諦める努力を始めてもいた。

それは勿論、簡単なことではなかった。

簡単な筈がなかった。

でも、これ以上彼女を傷つけたくない・・・

そう強く思わざるを得ない僕は、そうするしかないと思った。

彼女は人妻なんだ・・・

元々、手の届くような存在ではないんだ・・・

そう自分に、必死に言い聞かせてもいた。

握りしめた写真の中には、満面の笑顔の彼女がいた。

でもその笑顔を、もう見ることはないと思った。

気付けば僕の頬を、一滴の涙が濡らしていた。




そんなある夜、ひたすら辛い毎日を過ごし続けていた僕を、坂口君が突然訪ねてきた。

「今週末の土曜、会社の友人のライブがあるんですけど、一緒に行きませんか?」

坂口君は部屋に入るなり、そう訊いてきた。

「今週?多分大丈夫やけど、俺の知ってる人いるの?いなかったら、俺行ってもつまんなくない?」

すると、坂口君は、意味ありげな笑みを浮かべたかと思うと、思いもかけない言葉を告げてくるのだった。

「そのバンドには、多分いないと思います。でも、優美ちゃんのバンドも出ますよ」

「・・・」

僕が、すぐに、坂口君に言葉を返せる筈がなかった。

瞬時に、胸の鼓動が激しく波打つのを感じた。

駆け足で、様々な思いが、僕の脳裏を駆け抜けてもいった。

それでも、動揺を必死に隠しながら、

「考えとくよ。ただ、返事はちょっと待ってて・・・」

何とかそう言った。

ただその声は、明らかに普段の僕ではなかった。

唇は、微妙に震えてもいた。

「了解です。また、近いうちに顔出しますね」



坂口君が部屋を出て行った後も、僕の動揺がすぐに収まることはなかった。

いや、さらに激しくなってもいた。

当然のように、優美のことが脳裏に浮かんでいた。

すると、それまで抑えていた彼女への思いが、ここで一気に込み上げてきた。

そして、様々な想いが、激しく僕の脳裏を激しく掻き乱し始めた。


優美に会いたい・・・

でも、優美はもう、僕に会いたくないのかもしれない・・・

さらに、僕が行けば、優美に迷惑が掛かるかもしれない・・・

でも、何を考えても、どれをどうとっても、この想いだけはどうしても消し去ることが出来ないでいた。

優美に、一目会いたい・・・


だから僕は、いつまでたっても答えを出せないでいた。

悩んだ。ずっとずっと、悩み続けた。


そして、迎えた土曜日、僕は坂口君とライブ会場にいた。

僕は、その答えを出していた。


優美に会いたい・・・   

優美の声が聞きたい・・・


僕に、その気持ちを抑えることは、どうしても出来なかった。

どうしても・・・

だから、僕は、優美に会いに行った。




ライブ会場は、寮と会社のちょうど中間くらいの駅のすぐ傍にあった。

会場は思ったよりも狭く、百人程で満員になるくらいの広さだった。

天井もやたらと低く、僕は異常なほどの圧迫感すら感じていた。

それでも、十組ほどのバンドが参加するということで、そこは隙間もないくらいの人で混みあっていた。

そんな人混みに圧倒されるように、僕と坂口君は、いつしか会場の隅に押しやられていた。

坂口君の知り合いのバンドが2番目で、優美のバンドが5番目の登場順だった。

ライブが始まると、爆音を奏でたロック系のバンドが延々と続いた。

スポットライトが目まぐるしくステージ上に浴びせられ、その光景は、僕の目には異様にすら映っていた。

僕は、優美とのこともあって、次第に憂鬱になり始めていた。

ここに来てしまったことを、少し後悔し始めてもいた。それでも、

これなら、優美に気付かれることはない・・・

そう確信した僕は、坂口君と最後列でステージを見守った。

そう、僕は、ここに来ていることを、絶対に優美に気付かれたくなった・・・

彼女の姿が、ほんの少しでも見れれば良かった。

彼女の声が、ほんの少しでも聞ければ良かった。

本当に、ただそれだけで良かった。

そして、彼女に決して見つかることなく、初めからそこに存在しなかったの如く、そっと消えるつもりだった。

そうして待つこと一時間あまり、遂に優美のバンドが登場した。

ど派手な衣装を纏った優美が、颯爽とステージ上に現れた。

すると会場は、それまでで一番の盛り上がりを見せ始めたように感じた。


僕は、彼女を見た瞬間から、全身の震えが止まらなくなった。

それまでの様々な想いが、堰を切ったようにも込み上げてきた。


周りの歓声は、それからも大きくなる一方だった。

でも、僕の耳には、一切届いていなかった。

彼女の歌声だけが、ただ僕の耳には聞こえていた。

ただ、彼女の姿だけが、僕の視線の中にあった。

僕の瞳は、いつしか溢れんばかりの涙で潤んでいるのだった。



それからも彼女は、ステージ上で躍動感溢れる姿を見せ続けた。

その透き通った歌声を、会場中に響かせ続けた。

その姿は依然と何ら変わることなく華やかで、煌びやかな輝きを放っていた。


眩しかった・・・  本当に眩しかった・・・

僕にはそんな彼女が、本当に眩しくて仕方なかった。


何故だか、途端に虚しくなった。

無性に、情けなくなった。

やるせない気持ちにもなった。

そんなふうに輝き続ける彼女に対して、自分がちっぽけな人間に見えて仕方なかったからだった。


「そろそろ、帰ろっか・・・」

気が付くと彼女のバンドのラストの曲が終わるのを待たずして、僕は坂口君にそう告げていた。

「えっ、優美ちゃんに挨拶していかなくていいんですか?」

坂口君は、少し吃驚したようにそう訊いた。

「うん・・・、初めからそのつもりやったし・・・」

僕は、冷たくそう返事をした。

「なら、僕ちょっと友達に挨拶だけしてきますね」

思わぬ僕の言動に少し戸惑ったのか、坂口君は、焦るようにそう言った。

「あぁ、じゃあ先に外で待ってるわ」

そして、僕は一足先に会場の外に出た。

ただ、僕の耳には、会場中に響き渡る彼女のその透き通った歌声が、いつまでも哀しくこだまし続けた。



会場の外は、中の喧騒とはうって変わるように静かだった。

僕は、思わず空を見上げ、大きく深呼吸をした。

でも、次の瞬間には、たまらず大きなため息を漏らしてもいた。

正直、こんな思いをするなんて、思ってもみなかったからだった。

優美が、もの凄く遠い存在に見えて仕方なかった。

彼女と愛し合った日々でさえ、全ては幻だったかのように思えてきた。

僕は、今日この場に来たことを、いつの間にか完全に後悔しているのだった。


ただ、その時だった。

背後から、走ってくる足音が聞こえてきた。

坂口君だと思った僕は、ゆっくりと振り返った。

吃驚した。

とにかく吃驚した。

そこには、なんと優美がいた。

僕は、自分の目を疑った。

でも、間違いなく彼女だった。

彼女は焦って出てきたかのように、さっきのど派手な衣装を纏ったままだった。

僕はすっかり固まってしまい、しばしその姿に見とれてしまっていた。



「なんで声掛けてくれへんかったの?」

彼女は肩で激しく息を切らしながら、そう訊いてきた。

「あっ、いや・・・」

僕は尚も吃驚したままで、すぐには言葉を返せなかった。

「けど、見に来てくれてたんや」

と、今度は急に笑顔になって、そう訊いた。

「あっ、あぁ・・・、うん・・・」

僕は、言葉を詰まらせた。

「知り合いのバンドが出てたからね」

そして、思わずそう嘘をついた。

僕にはその時、本当は優美を見に来たなんて、絶対に言えなかった・・

絶対に・・・。


「けど、来てるの分からなかったやろ?坂口君にでも聞いたの?」

だから、そう言って、すぐに話を逸らした。

「ううん、分かったよ。あっ、いるって思った。で、終わったら話でもしようと思てったら、もういないんやもん。そしたら坂口君がいて、訊いたら、もう外に出たって言うから」

彼女の言葉は、さらに僕を驚かせた。

「そうやったんや・・・ごめんね。でも、忙しいと思ったから・・・」

僕は嬉しいのと気まずいのとで、もう頭の中がぐちゃぐちゃになっていた。

でも、それを悟られないようにと、またすぐにこう言った。

「けど、あの歌、全部オリジナルやろ?すごいね」

「ホンマに!ありがとう!」

彼女は、心から嬉しそうにそう言った。

僕らは、笑顔に包まれた。

そして、少しぎこちないながらも、あの仲が良かった頃のような時間を取り戻していた。

もう二度と取り戻せないと思っていた、あの輝いてた時間を。



「すいません、遅れました」

と、ここで、坂口君が会場から小走りで出てきた。

僕らは急に気まずくなって、話すのを止めてしまった。

「じゃあ、私行くね」

優美は少し慌てるようにそう言うと、手を振りながら会場へと戻っていった。

「あぁ・・・、うん、またね」

僕も焦るようにそう言うと、不自然に手を振って彼女を見送った。

「やっぱ、可愛いっすよね」

彼女の後姿を見つめる、坂口君が呟いた。

「あぁ・・・」

間の悪い坂口君に少しむっとしながらも、僕も彼女の後姿をいつまでも見つめていた。

その姿が見えなくなるまで、いつまでも、いつまでも・・・。


それからの僕は、しばらくの間、抜け殻状態だった。

突如舞い降りてきた、彼女との空間に、いつまでも酔いしれていた。

さっきまでの後悔は、遥か彼方に飛んでいってしまっていた。

そして、来た時とはうって変わって、笑顔で会場を後にしているのだった。

「なんか美味いもんでも食ってから帰るか。奢るよ」

すっかり晴れ晴れとした気分になっていた僕は、帰りの電車の中で、坂口君相手に思わずそう口にしているのだった。

その食事の間中、僕がすこぶる上機嫌だったのは言うまでもない。



その夜、部屋に戻った僕は、ベッドに仰向けになりながら、今日一日の出来事を振り返っていた。

そして、随分と満足げな顔をしながら、こんなことを考えているのだった。

優美に会いに行って、良かったと・・・。

思えば、僕と優美との時間は、あの電話の一件以来、ずっと止まっていた。

ずっと、止まったままだった。

そして、そんな辛い状況の中で、僕はここ数ヶ月、ずっと苦しんで過ごしてきた。

でもこの日、久し振りに彼女と会えて、しかも彼女と話までできて、そんな止まったままだった時間がようやく動き出した。

僕は、長らく苦しんでいた呪縛から、今日、遂に解き放たれた。

すると、すっかり楽な気持ちになった僕は、ただただこんなことを考えているのだった。

今ならきっと、彼女のことを諦められると・・・。


そう、僕は今さら彼女とやり直したいだなんて、そんな大それたことは、微塵も思っていなかった。

彼女との関係が、このままうやむやに終わるのが嫌なだけだった。

でなければ、彼女とのあの輝いていた時間すべてが、悲しい想い出になってしまうからだ。

そして、僕が今諦めさえすれば、彼女をこれ以上傷付けなくて済む。

今なら、不倫と言う汚れた関係を、純愛として残すことも出来る。

本気で、そう思っていた。


だって、元々この恋は、魔法にかかったような、奇跡的な恋だったのだから・・・


そんなふうに考えられるようになった僕は、思いのほか清々しい気分になっているのだった。

僕は少しだが、前に進めた気がした。





























恋ばな第8弾、再会編いかがでしたか?

物語は、遂にクライマックスへと進んでいきます。

ラスト2話、皆さんぜひご期待下さい!










































































2016年5月17日火曜日

第1回ルシエ杯 ゴルフコンペ開催!




先日の日曜日、ゴルフ部の有志による




第1回ゴルフコンペを開催しました!




コース初デビューが2人いて (1人は僕ですが・・・笑)




なんやかんや、すったもんだありましたが




天候にも恵まれ、笑いあり、泣きありの




めっちゃ楽しいコンペとなりました




しかし、ゴルフは難しいですね~




何でも出来ちゃうマスターを謳ってる、僕ではありますが




完膚なきまでに、打ちのめされました (>_<)




でも、ナイスショットが決まった瞬間は気持ち良かったですし




大叩きしてゴルフの怖さもわかりましたし




練習積んで、できるだけ極めたいと思います!




興味のある方は、ぜひ声を掛けてくださいね




気さくな仲間と、楽しくやりましょう!






















まぁ今回は、初めてとしては




可もなく不可もなくの133でした




奇跡のパーもありましたが・・・笑




次回は、必ず120切れるように頑張ります!